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前回までのお話。
→「7月末までに退去してください」と言われた日。【立ち退き騒動①】
→「望みは何?」と聞かれて、答えられなかった。【立ち退き騒動②】
ヨネに、
カクカクしかじか
今回のことを話した。
「やっぱりなぁー
なんか、朝香ちゃんちのアパート、
死んだオーラ出てるなーって思ってたもん!w」
『いやわかるよ。
なんか、あのアパート暗いよね。
でも、そんなはずないって目を逸らしてたら、
こんなことになっちゃったーーー
でさ、もう、
引っ越すしかないとは思ってるんだけどさ、
立ち退きの費用って、
どのくらいが相場なのかな?』
そう。
こうなったらもう、
駄々をこね続けてもどうしようもない。
だったら!
切り替えて、
いかに勝つか。
この場合、
目指すは、
いかに立ち退き費用で損をしないか!
これしかないっしょw
「えー
どうなんだろうねー
そうだ。こんな時は、池田に聞いてみよう。」
と、
スマホを取り出し、
ヨネの同級生の池田に電話をしてくれた。
池田は、現役の不動産屋さん。
ヨネは
自分ではわからなくても、
「わかりそうなやつ」を知っている。
この男、
強いのはそういうとこ。
「あ。池田?
あのさ、朝香ちゃんの住んでるアパート、
立ち退きになるらしくて。
この場合さ、
立ち退き費用ってどのくらいが相場なのかな?」
『いけだぁぁあーーー
立ち退きだってよぉぉおおーーー』
と、
最強助っ人にも
カクカクしかじかご説明w
そこで出された答えは、
「まあ、家賃10〜12ヶ月分ってとこじゃないかな?」
なるほど。
じゃあ、12ヶ月って交渉して…
10ヶ月分獲得できればいいとこか…
ふむ!
よし。そのくらいを目安に担当者と交渉してみよう!
「10〜12ヶ月分」
交渉の目標ができただけで、
なんだか未来は明るくなった。
・・・。
気がするのは、
私の心持ちなのかしらw
まだ何も変わってないのにねw
担当者との話し合いを控えた前日のこと。
アミからLINEが届いた。
「あさかー!誕おめー!
本物のブルーチーズが手に入ったのだ。
誕プレに食べてくれ!」
この人、
私の誕生日、今日だって勘違いしてるなー。
と思いつつ、
ブルーチーズにはしっかり食いつく。
お互い暇人だ
ということを確認しあった私たち。
『なんか、のんびりした喫茶店みたいなとこ行きたいんだよねー』
「そんなのどこにある?w」
『わからんけど、
アミならなんか知ってそうな気がしたんだーw』
「あ。
最近よく谷中銀座に行くのだが、
なんか色々カフェあったな」
谷中かぁ…
割とご近所だけど、
改めて行ったことってないかもなぁ。
ということで、
待ち合わせして谷中へ行ってみることに。
合流して、歩いて、コーヒー飲んで。
時はすでに夕方で、
賑わいが少し落ち着いている。
『この下町感いいよなー
谷中いいなぁー』
「谷中いいじゃん!」
『んねぇー』
なんて、
引っ越し先はどこがいいのか、話す。
仕事は探せばどこかあるでしょ。
って思っているから、
この際、場所はどこでもいいんだ。
どこか、地方行ってみてもいいだろうし、
離島も楽しいかもしれない。
そんなことを考えながら、
谷中銀座を抜けて、日暮里方面へ。
特別な何かがあるわけじゃない。
だけど、
なんか、ちょうどいい感じの街ってあるじゃない?
日暮里って、私にとってそんな感じのとこだったw
『ちょっとカオスで、
ちょっと便利な感じ好きだわー。
銭湯あるし。
山手線で便利だし、成田空港行くのもスムーズだよなぁ。
谷中の雑多な下町の感じといい、
絶妙にいいなぁー』
「朝香、住んでそうだよ?」
『住んでそうだよなw』
「不動産屋みてみる?」
と、
不動産屋を見かけると、
吸い込まれるように、物件の貼り紙をチェックした。
繰り返すうちに、
自然と、この辺で暮らしている自分が見えてくる。
日暮里のことも、
谷中のことも、
全然知らないのに。
散歩してるだけなのに、
なんか、
土地勘が生まれていた。
『そういえば、
夕焼けだんだんのところに、
地元密着系な雰囲気の不動産屋あったよね?
そこも見ていきたいなぁー』
「あーあったね!
ああいうとこ、
なんかありそうだよねー
行こ行こーう!」
夜も更けて、
あたりは暗くなっていたけど、
不動産屋の軒先を照らすライトがわかりやすく浮かんでいた。
私たちの予想通り、
地元の物件が貼り出されている。
その一つ一つをチェックしながら、
ここ良さそうだのなんだの言い合っていた。
『明後日、誕生日で休みなんだよね。
なんか、誕生日だし、いい物件に出会えそうな気がするから、
ここ、来てみようかな!』
「えー!いいじゃん!
私も行こっかな!
餅食いに来ようぜー!w」
なんて、
気になってたお店と不動産屋に行く約束をしながら、帰路についた。
つづく。
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